マイクロラーニングとは、1分から5分程度の短時間で学習する方法です。マイクロラーニングのコンテンツには主に5つのタイプがあり、LMS (学習管理システム) に組み込むことができます。また、従業員研修などに取り入れることで、人材育成の効率化に寄与します。本稿では、マイクロラーニングのこのような活用方法を説明します。

マイクロラーニングの作り方

従業員教育には様々なアプローチがあります。例えば、シャドーイングのセッションを実施する、メンター制度を設ける、従業員が自主的に取り組むことができる資料を準備する、あるいはOJT (職場内訓練) によって現場で学んでもらうなどが考えられます。

どれを選ぶにせよ、時間と場所を用意しなければなりません。しかし、コンプライアンス研修を行ったり、新しいソフトウェアを導入したりする場合には、研修や人事の担当者が手間をかけず、迅速に情報を伝達する方法が必要となります。

そのようなときに役立つのがマイクロラーニングのコンテンツです。マイクロラーニングを利用したトレーニングでは、学習者の都合に合わせて短時間で集中的にセッションを実施できます。しかも、比較的容易に学習モジュールを作成できます。

このようなトレーニングを活用できる場面があれば、以下に紹介する5タイプのコンテンツについて導入を検討してもよいでしょう。

マイクロラーニングの5つのタイプ

1. 動画

マイクロラーニングの動画は、コンテンツの自由度が高く、従業員教育によく利用されます。例えば、従業員が具体的な処理やタスクを行う様子を撮影し、新入社員向けのデモ動画として利用できます。あるいは、PowerPointスライドのような画像とナレーションを組み合わせて、プレゼンテーション動画を作成できます。

どのような動画が効果的かは、トレーニングの目標に応じて異なります。コンプライアンス研修や新入社員研修には、プレゼンテーション形式が効果的です。プロセスやツールに関連するトレーニングであれば、デモ形式が適しています。

マイクロラーニング事例:動画
Uishareで配信されている動画コンテンツ (出典)

2. シミュレーション

教育効果を得るためには、実務を通じて学ぶことが理想的ですが、いつでもOJTを実施できるわけではありません。OJTの次善の策となるのが、シミュレーションを利用したコンテンツの作成です。学習者が現場で不安なく適切に対応できるように備えるため、現実的なシナリオと親しみやすい登場人物を使うとよいでしょう。

例えば、航空シミュレーションは、飛行中の緊急事態に操縦士が備えるための訓練や、複雑な航空システムの安全性テストのために多用されています。医師や医療従事者も、予防医療から侵襲的治療までの幅広い領域でシミュレーションのトレーニングを受けます。

航空や医療のように生死を左右するような内容ではありませんが、企業の営業やカスタマーサービスも、業務で想定されるやりとりをシミュレーションで再現できます。

マイクロラーニング事例:シミュレーション
NEUTRANSのVR技術を活用した医学講習会 (出典)

3. ダウンロードコンテンツ (PDFなど)

PDFなどの形式でダウンロード可能な資料 (電子書籍、PowerPointのプレゼンテーションなど) も、企業研修でよく利用されます。こうしたコンテンツの大きな利点は、学習者が必要な時にいつでも参照できることです。これは、まさにマイクロラーニングの「ジャストインタイム」の精神に通じる特長です。ジャストインタイム学習とは、あらかじめ計画されたセッションを提供するのではなく、従業員が必要な知識を、必要なときに、必要なだけ学習することに焦点を当てるものです。

PDFや電子書籍は、学習者のやる気を最大限に引き出すような学習手法ではありませんが、業務プロセスの概要紹介や、社内のナレッジベースに情報を保存したりするような場合には最適なフォーマットです。

iPDF (インタラクティブPDF) で魅力あるコンテンツを作ろう

iPDF形式を活用することで、インタラクティブなダウンロードコンテンツを提供することができます。iPDFでは、通常のPDFよりも優れたナビゲーションのオプションを利用でき、音声、動画、アニメーションGIF、ドロップダウンメニューなどのマルチメディア要素がサポートされます。また、タブレットやスマートフォンでもコンテンツを利用できるので、モバイル学習が選択肢に加わります。

マイクロラーニング事例:ダウンロードコンテンツ
ABookBizでインタラクティブなWebコンテンツのような資料を作成することができます (出典)

4. インフォグラフィック

インフォグラフィック (図や表、グラフ、イラスト) は、電子書籍などのダウンロードコンテンツに似ていますが、文字が少ないことが特色でます。通常はデータを視覚的に理解しやすい形で表示し、コンテンツを重要ポイントにまとめるために使用されるので、短時間学習に効果的です。業務処理の手順を示す場合や、チェックリストとして利用する場合に向いています。

知識の定着率を向上させるという点でも、マイクロラーニングでインフォグラフィックスを使用することには大きな意義があります。人が受け取る情報の80%は視覚的な情報であると言われるため、図表や画像を含めることによって、多くの学習者が知識を定着できるようになります。さらに、インフォグラフィックは内容を簡潔にまとめて提示しているため、長文を読んで重要な情報を自力で抽出するという学習者側の労力が省かれます。

マイクロラーニング事例:インフォグラフィック
Simplifiedの様々なデザインテンプレート (出典)

5. ポッドキャスト、ウェブキャスト

定評ある研究によると、生徒の約3人に1人は聴覚優位型の学習者です。つまり、講義や会話を通じてコンテンツを提供することで、情報の定着率が最大限に高まるので、マイクロラーニングでポッドキャストやウェブキャストを積極的に活用すべきと言えます。

ポッドキャストは、どの程度の長さにするか、トピックを絞り込むか幅広く扱うかなど、活用方法に柔軟性があります。特定の情報を単純に伝達するのではなく、テーマを深く掘り下げたいときに最適な選択肢です。

ウェブキャストもポッドキャストと同様、音声コンテンツをオンラインで配信するものですが、一般的には動画コンテンツも含まれます。マイクロラーニング戦略にウェブキャストを追加すべき理由として、ライブのウェブキャストでは学習者がコメントや質問を送信できるという大きなメリットがあります。双方向のやりとりが可能となり、ディスカッションによる社会的学習を促進できます。

マイクロラーニング事例:ポッドキャスト、ウェブキャスト
GoBranchでウェビナーやバーチャルクラスルームを作成することができます (出典)

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コースオーサリングソフトは、従業員研修プログラムの作成や管理に役立ちます。これらのプラットフォームでは、コース作成ツールやテンプレートライブラリなどを利用でき、ドラッグ&ドロップのような簡単な操作で自社に合ったマイクロラーニングコンテンツを設計できます。

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注:本記事で紹介された製品は、各機能の例として取り上げられており、勧誘・推奨を意図したものではありません。掲載されている情報は、掲載時に信頼できると判断された情報源から入手されたものです。