IT資産ライフサイクル管理の手引き

2022/8/26 投稿者: Alberto SakaiおよびSonal Srivastava

企業は、さまざまな資産を活用して事業を発展させています。事業で使用できる資産は多岐にわたりますが、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク機器などのIT資産は、業務の運営や発展に欠かすことができません。そのため、企業資産のライフサイクル管理を支援する IT資産管理ツールの導入が進んでいます。ここでは、IT資産ライフサイクル管理の概要、各段階、そしてその利点について解説します。

IT資産ライフサイクル管理の手引き

IT資産ライフサイクル管理とは?

IT資産ライフサイクル管理とは、ソフトウェアやハードウェア、またITコンポーネントといったIT資産を取得・購入するための戦略的アプローチであり、その運用をモニタリングして企業の生産性や利益を最適化することも含まれます。このライフサイクルには大きく分けて5つの段階があります。各段階を以下に詳しく説明します。

調達

この最初の段階は、資産ライフサイクル管理の中で最も重要なステップです。企業が何を本当に必要としているかについて情報を収集し、それに基づいて購入する製品やサービスが適切かどうかを判断します。この段階では、発注書作成、予算とワークフロー分析、発注書承認、インベントリへの追加などが行われます。

導入

この段階では、購入した資産の運用上、設置上、または設計上の問題がないか確認します。また、目録を作成した上で、機械で読み取り可能なバーコードを貼付し、資産の所在をマネジメントすることもできます。さらに、資産を実際に設定・使用し、導入に関するトラブルをチェックする場合もあります。

使用

これは企業が資産を実際に利用する段階であり、他の段階と比べて長期にわたります。ここでは、資産のパフォーマンスと生産性を継続的にモニタリングします。また通常は、資産の費用対効果の分析、ソフトウェアのコンプライアンス、ライセンス管理、スキャンの実施、減価償却の計算などが行われます。

モニタリングとメンテナンス

資産を日常的に使用するようになったら、そのパフォーマンスを定期的にモニタリングします。パフォーマンスを最適化しIT資産を充分に活用するため、IT資産の品質を定期的にアップグレードすることができれば理想的です。この段階では、ソフトウェアのライセンス契約や有効期限のチェックも行われます。

廃棄

IT資産がその役割を終えるライフサイクルの最終段階です。この段階では、保存されているデータを消去し、すべてのソフトウェアをアンインストールした後にIT資産を処分します。廃棄する前に、リサイクルできる部品は保管し、環境保護に関する現行の法規制に従ってIT資産を廃棄する必要があります。

IT資産管理ツールを導入する利点とは?

クラウドベースの IT資産管理ツールを導入すれば、生産性やワークフローのアジリティが向上し、特に中小企業にとっては費用対効果的にもメリットがあります。しかし、 ガートナーのレポート (ガートナー会員限定) によると、IT資産管理ツールの導入に興味を持つ企業が増えているにもかかわらず、導入後に「ベンダーのサポートが弱い」、「ライセンス管理機能の範囲が狭い」などの不満が生じている現状もあります。

IT資産は定期的にモニタリングしてアップグレードする必要があるため、IT資産ライフサイクル管理ツールを導入することは、企業にとって大きなプラスになります。IT資産ライフサイクル管理ツールが企業の生産性にもたらす5つの利点を以下に紹介します。

費用対効果の向上

IT資産管理ツールは、パフォーマンスに関する課題や、資産の品質向上の必要性を特定するのに役立ちます。資産の予防的なメンテナンスが可能になるため、ソフトウェアへの追加支出を抑制することができ、生産能力の上昇とパフォーマンス最適化につながります。

法規制要件への適合の保証

前述したように、IT資産ライフサイクル管理の中で重要な段階として、モニタリングと廃棄があります。IT資産管理ツールを使えば、廃棄に関わる法的要件の遵守を徹底することができ、さまざまなソフトウェアライセンスの契約状況を社内で共有することが可能になります。これにより、中小企業はワークフローを適切に計画し、必要に応じてライセンスを更新することができます。

潜在的なセキュリティ問題の特定

IT資産管理ツールを導入すれば、セキュリティ上の重大な問題や、データ漏洩につながるソフトウェアの問題を特定できるようになります。また、未然に脆弱性を発見したり、侵害防止に役立つアップグレードの通知を受けたりすることもできます。

環境に配慮した廃棄

IT資産ライフサイクル管理ツールのもう一つのメリットは、IT資産の利用期間が終了したときに、エネルギー消費量と生産能力を把握することができることです。また、IT資産のどの部品を保管し、どの部品を解体して廃棄するかの判断にも役立ち、正確な情報に基づいた環境法令遵守を実現できます。

まとめ

IT資産を活用して事業の規模拡大と精度向上を図っている企業が多い中、クラウドベースのIT資産ライフサイクル管理ツールの導入を検討してはいかがでしょうか。ビジネス目標を効率的に達成するだけではなく、最新の法的要件と技術の発展に合わせて、費用対効果に優れた方法でIT資産の品質向上を実現できます。

IT資産管理のソフトウェアをお探しでしたら、キャプテラの IT資産管理ツールのリストをぜひご覧ください。

この記事で言及されている製品、プログラム、サービスは、国によっては提供されていないか、法令や規制により制限されている可能性があります。製品の提供状況や、国・地域の法令遵守に関しては、ソフトウェア・プロバイダーに直接お問い合わせください。

筆者紹介

酒井アルベルト。マドリード・コンプルテンセ大学情報学部卒業。学術博士 (千葉大学)。NHK国際放送アナウンサー、琉球大学准教授を経て、現在はキャプテラにてシニアコンテンツアナリストを務める。技術・社会・ビジネスの観点からのコミュニケーションに関心がある。

酒井アルベルト。マドリード・コンプルテンセ大学情報学部卒業。学術博士 (千葉大学)。NHK国際放送アナウンサー、琉球大学准教授を経て、現在はキャプテラにてシニアコンテンツアナリストを務める。技術・社会・ビジネスの観点からのコミュニケーションに関心がある。

Sonal was a content analyst for Capterra.

Sonal was a content analyst for Capterra.