取引先との打ち合わせから仲間内の飲み会まで、人が集まる時に必ず必要になるのが日程調整です。しかし誰もが多忙な時代、参加者の予定のすり合わせに頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。今回は、さまざまなシーンで役立つ日程調整ツールについて説明します。

無料で使える日程調整ツール

多くの人が日頃から当然のように行っている日程調整ですが、あらためて考えてみると、その作業にはかなりの時間と労力がかかっています。例えば、複数人が参加する会議であれば、参加者全員の予定を聞く、空いている日時のすり合わせをする、一致する日時がなければ再調整する、対面会議なら会議室を確保、オンライン会議であればURLを取得してあらためて連絡する、という具合です。その間には何通ものメールが飛び交っていることでしょう。仮押さえの日時に予定が入れられなくて困っている人もいるかもしれません。

ここでは、ビジネスからプライベートまで、スケジュール管理の効率化に役立つ方法を紹介します。日程調整ツールスケジュール管理ツールを使うと、メールのやりとりを減らしたり、参加者の都合を一目で把握したりできます。無料で使えるツールも多くありますので、ぜひ参考にしてください。

日程調整ツールとは

日程調整ツールは、日程調整にかかる多くの作業を自動化するアプリケーションやSaaSです。さまざまなツールがありますが、大まかな流れとしては以下の3段階で日程調整を行います。

  1. 日程調整ページを作成してURLを取得する
  2. 日程調整ページのURLを相手に送信する
  3. 希望日時を回答してもらう

シンプルなプロセスで、これまでかかっていた時間と労力が大幅に削減されます。

日程調整ツールの種類

日程調整ツールは、相手への日時提案の仕方によって、「予約受付型」と「候補提案型」の大きく2つに分けられます。

予約受付型

「予約受付型」の日程調整ツールでは、カレンダーツールと連動して空いている日時を日程調整ページ上に表示し、相手にその中から選んでもらいます。美容院やクリニックの予約で使われているものと同じ仕組みです。

日程調整ページには常に最新の情報が示されるので、仮押さえのストレスやロスタイムがかなり軽減されます。一対一の日程調整であれば、相手にとっても、選んだ時点で日程が確定するので、気持ちが楽です。「予約受付型」は、営業のアポイントメント取得、採用面接の設定、内覧会の予約受付など、あらゆる場面で使うことができます。見込み顧客の獲得にも大きな効果が見込めます。

候補提案型

「候補提案型」の日程調整ツールでは、日程調整ページで候補日時をいくつか設定して、相手にその中から選んでもらいます。

「候補提案型」は、「自分のスケジュールを知られたくない」「自分主導で日時を決めたい」などの場合に向いています。また、「候補提案型」の中には、複数人数の間で希望者が多い日を探る「投票型」もあります。

スケジュール管理ツールや日程調整ツールの中には、「予約受付型」「候補提案型」の両方を備えていて、適宜使い分けられるものもあります。

日程調整ツールの機能

日程調整ツールにはさまざまな機能があります。プライベートで単発的に使うなら、シンプルな機能で十分でしょう。会員登録やログイン、専用アプリも不要であれば、気軽に使えます。一方、ビジネスで長期的に使う場合は、用途に適した機能を明確にすることが重要です。特別な機能を求めると有料プランになることも多いのですが、ツールによっては無料プランでもかなり高度な機能を網羅しています。

日程調整ツールの主な機能

カレンダー連携

この機能は、日程調整ツールに多い「予約受付型」では必須の機能ですが、「候補提案型」では手作業で候補日を設定することになっているなど、連携していない場合もあります。

カレンダー連携機能は、普段から使っているカレンダーツールと連携して、空いている日時を自動的に抽出して表示、日程確定後はその予定をカレンダーに自動登録します。この機能があれば、カレンダーから候補日時を探し出して、手作業でメールに書き写したり、予定を登録したりする必要はありません。転記ミス、登録漏れ、ダブルブッキングなどを防ぐことができます。

さらに会議室カレンダー機能も連携していれば、対面会議の日程調整において、同時進行で会議室も確保することが可能です。「日程の調整はついたけれど、会議室が空いていない」という事態が避けられます。

Web会議ツール連携

Web会議システムと連携していれば、日程確定と同時にWeb会議URLを自動で発行します。カレンダー登録や参加者への通知まで、自動で行うツールもあります。

その他外部サービス連携

グループウェア顧客管理ツール営業支援ツールタスク管理ツール、チャットツールなど、さまざまなツールと連携していれば、プロジェクト管理ツールに近い感覚で使用することができます

確定メッセージ機能およびリマインド機能

日程が確定した時にメッセージを相手に自動で送信する機能や、確定した日程が近くなった頃にリマインドメールを送信する機能があれば、連絡漏れや予定忘れを防ぐことができます。

複数名での共有機能

チームなど複数名で日程調整をする場合は共有機能があるといいでしょう。また、チームの全員が参加する、担当者が参加する、誰か1人が参加すればいいなどの細かい設定ができれば、さまざまな状況に対応できます。

タイムゾーン対応機能

日本国外に住む人と日程調整をすることが多いなら、タイムゾーン対応していると便利です。

自分に合ったツールの選び方

日程調整ツールの最大のメリットは、日程調整にかかっていた時間と労力を削減して、コア業務に注力できるようになることです。そのためには、機能以外にもツール選びのポイントがあります。

1. 自分にとっての使いやすさ

できるだけ省力化するために導入するツールなので、誰にとっても使いやすい操作性が重要です。口コミや評価ではリアルな感想がわかります。PC、タブレット、スマホのどれでも作成可能かもポイントになるでしょう。

2. 相手にとっての使いやすさ

大抵の場合、「日時を選択、名前を入力、完了ボタンをクリック」といった簡単な作業で回答は完了しますが、それが一目でわからなければ、相手に負担をかけてしまいます。受け取る側の入力画面をブラウザ版、モバイル版の両方で確認してください。

3. セキュリティ

日程調整は企業機密に関わることもあります。セキュリティ対策が説明されていれば、信頼の目安の一つになります。デジタルフットプリントを削減する方法も参考にしてください。

4. 無料プランの範囲

無料プランの範囲はツールによって異なります。1カ月あたりの日程調整の回数や使用人数によって、無料プランと有料プランが分かれている場合もあります。有料プランに興味があれば、無料トライアルの有無や条件も確認しましょう。

おわりに

スケジュール管理ツールや日程調整ツールは煩雑な手作業を大幅に自動化するものですが、これまで通り相手に合わせた配慮が大切な部分もあります。例としては、初回使用時には説明する、そのままメールのタイトルになることもあるイベント名はわかりやすいものにする、コメント欄があれば活用する、回答の期限は余裕を持って設定するなどが挙げられます。双方の効率性向上につながるように、スケジュール管理ツールや日程管理ツールを役立ててください。

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